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むかしむかし あるところに

むかし むかし あるところに
せかいいち おかねもちの おうさまがおりました
おうさまはまいにち ひまでひまでしかたがありません
おうさまのしごとは おうかんをかぶって ぎょくざにすわっている だけだから です

あるひ おうさまは いいました
よいか ぐみんども このよで いちばん うつくしい ものを もってきたものに きょまんの とみを さずけよう
ぐみんどもは いろめきだち せかいじゅうに うつくしいものを さがしに いきました
よにいう だいかいぞくじだい です
ぐみんどもは はじめこそ ほうせきや はくらいものの めずらしい こうげいひんを あつめました
しかし おうさまは
かねを はらえば てにはいるようなものは わしは すべて てにいれておる
もっと そうぞうりょくを たらたかせて なんかこう せんすのいい ものを もってきなさい

ぐみんどもは てつやで かんがえました
おうさまの おっしゃることは よくわからない
しかし きょまんのとみを てにいれるためなら いのちさえも おしくない

そんななか とある ちゅうしょうきぎょうが かがくはっこうたいを おうさまに けんじょうしました
それは あぽろらいと という かがくはんのうで ひかりかがやく それはそれは うつくしい もの でした

おうさまは いいました
なんと うつくしい ひかりだ
しかし これも かねを はらえば いくらでも てにはいる
ちゃんと はなしを きいて いたのか?

とうとう てづまりに なった ぐみんどもは だめもとで
ものしりはかせの ぐーぐるせんせいに そうだんしました
するとぐーぐるせんせいは いいました
せかいでいちばん うつくしいもの
それは ひとの こころだ
おうさまは われわれ ぐみんどもが いつも せんそうばかりしている げんじょうを なげいて
みんなで たすけあい しあわせに くらすことを のぞんでいるのだ

ぐみんどもは じぶんたちが はずかしくなりました
きょまんのとみに めがくらんで じぶんを みうしなっていた
それこそ おうさまが うれいた ことだったのです

ぐみんどもは さっそく おおさまに えっけんりょうの いちまんえんを はらって あいにいきました
ぐみんどもは いいました
おうさま わたしたちが おろかでした
おうさまは わたしたち ぐみんの ぐみんたる すがたをみて それを かなしみ くにのゆくすえを かんがえて
あのような むりなんだいを おっしゃったのですね
しかし もうだいじょうぶです
ぐーぐるせんせいのおかげで めが さめました
これからは あらそいを やめて みんなで なかよく くらしてゆきます

おうさまは いいました
いや そうではない そういう おしゃれな ことを いっているのでは ないのだ
そのままの いみで うつくしいものを もってこいと いっておる
むずかしく かんがえすぎて ほんしつを みうしなっては いかん
わかったら とっとと さがしてこい

ぐみんどもは はずかしくなりました
なぜ あんな ふかよみを してしまったのか
もっと すとれーとに かんがえれば よかったのだ
こうしているばあいではない くにじゅうをあげて  うつくしいもの を さがしだすのだ
すべての こくみんが うつくしいものを さがしに いくことに なりました
すべての こくみんが はたらかなくなった ため
おうこくは きのうしなくなりました

しきんが なくなった ぐみんどもは やがて ぶりょくで うつくしいものを うばいとるようになりました
よにいう せいきまつ ひゃっはー です
ちからも かねも ない ぐみんどもは きゅうせいしゅが あらわれるのを まつことしか できなくなりました
よにいう かくさしゃかい です
かくさしゃかいでは さいていちんぎんの ひきあげが ひんぱんに おこなわれる いっぽう
それをまもらない あくとくぎょうしゃによって よけいに かくさがうまれるという あくじゅんかんに おちいりました
さらに れつあくな かんきょうで はたらく かいがいの いみんたちによって ちあんは どんどん あっかするいっぽうでした

おうさまが そして くにじゅうが うつくしいものを もとめれば もとめるほど
おうこくは ちにまみれ ひとは ひとを しんじられなく なりました

それから 3ねんの つきひが ながれました
おうこくが めつぼうしたのは 2ねんまえの こと

ひとりの せいねんが しろに ひを はなち
そのこんらんに じょうじて こくおうを あんさつ しました

そのころ すでに おうこくは せいじょうに きのう しておらず
くにの さいけんが おこなわれる ことは ありませんでした

ひとびとは しだいに おうこくを はなれて いきました
やがて おうこくだった ばしょには

くさきが おいしげり
どうぶつが すみつき
はなばなが さきみだれる ばしょに なりました

ここは いま それは それは うつくしい ばしょに なりました

けれど ここには もう だれも のこっていません

この けしきが うつくしいかどうかを はんだんする ものは だれも いません

この記事を書いた人

koji
あまりの方向音痴で高校の帰り道にうっかり遭難し、自宅に救援を求めた過去を持つが、携帯ナビの技術的進歩により近年では道に迷うことがなくなった(グーグルありがとう)。
電車の乗り方がイマイチよくわからず、JRはJR線という電車だと思っていた為、山手線にたどり着くことが出来なかったのは遠い昔の話だ。
名古屋出身。